Augmented State Project
近年、意識に対する関心が高まっている。サイケデリックの関する研究が進み変性意識状態が精神的な安定をもたらすことや、AIによる知能のシミュレーション等により意識や体験に対してアプローチすることが可能となってきた。かつて映像やVRにおいて異なる意識や体験を目指したように、現在のテクノロジーにより、異なる領域へ意識と体験を導くための手法と表現のあり方を探求する。また、NxPC.Labの運用を介して実践の場としての展開も行う。
研究計画
変性意識やサイケデリクスに関する歴史と最新状況の調査、特に科学的な側面と、文化的、表現としての側面の両面から調査を行いながら、現状を把握し展開の可能性を考察する。変性意識については、認知科学的な知見の獲得や実際の体験などを含め、正しい理解を深めながら、思考実験、試作、体験としての評価を実施する。このような体験においては実験による明確な評価が難しいことが予想されるが、XR空間の利用、EEG等の各種センサーによる状況取得の試み、乱数発生器の利用など、多様な手法による計測方法についても探る。実験の成果は、意識に対する拡張を提示する表現、アート、体験、など形で示すことで展示や学会等での発表を介して探求する。これらの成果については、サブプロジェクトとして実施するNxPC.Labを実験、提示の場所として有効に利用していく。これらの成果は情報処理学会エンタテインメントコンピューティング、インタラクション、VR学会、映像学会の研究内容に適した学会での発表を随時行う。また、作品としての成果は各種コンペティションへ応募して行く。
研究期間
2025年 - 現在