作品名/作家情報
compressed world
3Dの表現技法であるアナグリフと手書きイラストを掛け合わせたコンテンツです。
作品詳細
作品タイトルの「compressed world」には、簡単に圧縮された世界という意味と、これをつくる動機でもある、私が生まれてから今までの20年間の人生、を世界とたとえてそれを一つの作品にこめるという思いが込められています。
三月、私はiamasを卒業することで「学生」が終ります。もちろん社会に出てからも勉強すること、学ぶことはたくさんあると思います。しかし「学生」というものが終るというのは、人生のなかで、ひとつの区切りであり節目になると思いました。そこで、今までの自分をふりかえって、これまで学んできたことや感じたことを一つにあつめた作品を作りたいと思いました。
これらを作るうえでなぜ、手描きイラストとアナグリフなのかというと、一つは、私は小さい頃からイラストを描いたり見たりすることが好きで、これも私の20年の人生の大きな一部だと感じたからです。もう一つは、これまでの人生を一個に圧縮すると考えたときに、ひとつの画面や一冊の本など「平面」ではない、もっとリアリティのあるものはないか、と考え、小さいころ何度か触ったことがあり、一番記憶に大きかったアナグリフを思い出したからです。しかし、近年の3Dの発展にともない、アナグリフというものを見る機会が減ったのですが、このアナグリフとイラストを使った作品はないかと調べてみると、「無理」や「難しい」などの理由から作品が限りなく少ないことがわかりました。そこで、イラストを使ったアナグリフ作品に新たな可能性が見出せないかと考え、これを作ろうと思いました。